ブログタイトルの意味
今日は始めたばかりのこのブログタイトルに込めた意味について書こうと思います。
この手の記事では、よく、
・webディレクター完全マニュアル
・webディレクター必携のツール●●選!
・これさえ読めばあなたもwebディレクター!
・webディレクターに役立つリンク集30サイト
こんなタイトルがついてる記事が転がっています。
SEO的にもこれらのようなタイトルは有効かもしれませんが、
すでに書いた通り、webディレクターというのはとても広義な職種なので、
上記のような記事のほとんどが、部分的には役に立っても、
自分の職場や業務内容に置き換えて考えたときに、
読者ひとりひとりの人にとったら、実践的な部分の方が少ない場合が多そうです。
また、webディレクターが必要な知識やテクノロジーは、日に日に変化しているため、暫定的にでも「完全」などと標榜することは、最初から大嘘か、書いている方の認識レベルを疑わざるをえません。
あとは、リンク集の類。これも、webディレクターに対して「こんなに覚えることが多いのか」と思わせるには十分ですが、優先順位がつけられておらず、ひとりの人間が受容できる情報のリミットを超えています。
このブログでは、
・webディレクターという肩書で仕事をしているなら、どなたもで取り入れられる可能性が高い考え方
・同じく、テクニックとして汎用性が高い
・少なくとも私の10年ちょっとのキャリアの間では、陳腐化せず、使い続けている
・実際のECサイトの現場で使われている
こうした内容に絞って書いていく予定です。
webディレクターに完全はありませんし、学習できる時間は限られています。
なるべく実際の仕事ですぐに使いやすいことを、1週間に1つとか、地道に習得&活用していくので十分です。
活躍できる人/できない人
私はECサイトでwebディレクターをしていますが、会社のwebディレクターの採用面談も、年間で3~40回ほど実施して、約5~6名くらいを採用することがあります。
採用を専門にやっている人事の方に比べたら、面談の回数や、専門性は低いでしょう。
ディレクターの採用をどうやっているかは、また別の機会があれば話したいですが、採用はよく失敗することも多いので、いずれにせよ「確実に良いディレクターを採用する方法」なんぞは私からは教えることができません。
今回の記事では、私が同僚として、あるいは上司や指揮命令者や、先輩として、「webディレクターとして活躍する人/活躍できない人」を見分ける方法についてです。
最初に、活躍する人(活躍しそうな人)の特徴です。
・(良識の範囲内で)偉そう
・(良識の範囲内で)マウントしたがる
・(良識の範囲内で)目立ちたがる
・(良識の範囲内で)話すのが好き
・・・こんなところでしょうか。
逆に、「あ、これはだめかもしれない」と思うのは
・相手に対してものすごく寛容
・相手が実現したいことをたくさん聞く
・自分はあまりしゃべらない
・・・こんなところでしょうか。
かんたんに言えば、自分に自信がある人とない人の違いなのかもしれません。
重要なことは、この違いが、(自称)webディレクターとしての経験年数とはあまり関連がないことです。
生来、偉そうで、話したくてしょうがないタイプの人間は、webディレクターに向いています。偉そうに発言するためには、最もなことを言わないといけないし、内容の是非はともかく、言ったことの責任を取らないといけないのが、仕事です。
大口を叩く
↓
ああ言った手前やらないとあかん
↓
がんばってみたら出来た
↓
↓
さらに大口を叩く
・・・という循環が大事だと思います。
逆に、後者の「あ、これはだめかもしれない」タイプは、友人やアシスタントにするにはいいのかもしれませんが、webディレクターとしては、企画側の起案者や依頼主、デザイナーなど自分以外のすべてのメンバーに恵まれていない限り、プロジェクトを失敗させる可能性が高い人材です。
この手の人材に対して、度々、(そのディレクターと仕事をしている)企画の担当者からいただくクレームを分かり易くした例をご紹介します
企画の担当者「●●さん(筆者)、少しいいですか?」
私「はい。どうしました?」
企画の担当者「●●さん(筆者)のチームのAさん、とってもいい方なんですが、作成される資料や、制作会社から届くデザイン、ひとつひとつ私へ確認の依頼がくるので、もっとAさんの判断で決めてもらいたいです。作成される資料も正直クオリティが低いので、”どうですか?”と聞かれても、あれこれ言ってる時間があれば、私が自分で直した方が早いという気になってしまいますが、それだと、ディレクターをやっていただいている意味がありません。」
私「すいません。」
企画の担当者「とってもいい方なんですけどね。」
・・・いかがでしょうか?
まず、とってもいい方かどうかは、仕事にはあまり関係ありません。
これが、まだ若い人であれば、社会人としての経験や、webディレクターとしての知識やスキルが充実していけば、時間とともに変化していくこともあります。
(というか、そうなっていけるよう、先輩や上司がサポートしていかなければならない)
しかしながら、ある程度年齢がいった人で、入社して数か月経ってこのような状態が見られる人で、その後に改善されたというケースは、私は経験したことがありません。
率直にお伝えして、大変身のワンチャンに賭けるか、あまりフロントに立たないバックヤード的な業務(それらも重要です)に回すのがお互いにとって得策です。
今回は少し採用や育成に関わる話をしてみました。
このブログについてですが、まだご覧になられている人がほぼ皆無な状態でこう書くのも切ないですが笑、コメントをいただけたら、きちんとご返信をさしあげていきたいと考えています。
あるいは、これからどんなテーマで記事を書くのかについて、参考にさせていただきたいと考えています。
webディレクターとは?
まず、初めに、webディレクターとは?という質問に対して私なりの回答を示したいと思います。
最初の記事でも申し上げた通り、このブログは、(制作会社ではなくて)事業会社で働くインハウスのディレクターのために書いています。
最初の記事
ブログはじめました - WEBディレクション不完全マニュアル
というのも、私の経験のほとんどが、それだから、「制作会社のディレクターにもばっちり対応してます!」とか、言いたいけど、通用するか知らないから、嘘になっちゃいます。
もっと言えば、事業会社でも、私のようにECのwebディレクターと、メーカーのwebディレクターでは、求められることが違うでしょうし、同じECでもサイトや会社、部署によっても異なるでしょう。
だから、webディレクターとは?という問いに対する回答は、「(またこの質問か・・・)状況によって違う」と言って終わりたいのが正直なところです。
それだとあんまりなので、強いていえば、webディレクターは、webに関わる他のどの職種の人たちよりも、自分以外の職種の人たちの技術やKPIへの理解が必要で、場合によっては、プロジェクトに参加する度に、それらを理解し直そうとする姿勢が必要です。
そうすることで、プロジェクトで最もニュートラルで、公平な立場の人間として、プロジェクトに関わる様々な人たちの思惑や都合を俯瞰・統合して、webサイトをビジネスとユーザー双方にとってあるべき姿へ導くのが、webディレクターの役割です。
実際のところ、これが実践できるwebディレクターというのは、経験年数に関わらず、とても少ない気がしており、「どこがディレクター(監督)なんだ?」という具合に、職種の名前に、名前負けしている人がほとんどです。
これが営業なら、できない営業とできる営業がいるというだけの話ですが、webディレクターの場合、「できないwebディレクター」は「webディレクターですらない」ことになってしまいます。
現実には、「彼は新米だから既存のページの更新作業しかしないwebディレクターなんだ」とか、そんな矛盾だらけの会話まで繰り広げられていますが、更新作業しかしない人は、webオペレーターや、あるいは、アシスタントディレクター等という呼称をつけてあげた方が、webディレクターという肩書を与えられて仕事をする人が、何を果たすべきなのか、世の中的な認識統一が進むと思います。
ブログはじめました
こんにちは。初めまして。
現在、とあるECサイトで働いている私です。
所謂WEBディレクターとしては、10年ちょっとのキャリアがあります。
(何度か転職も経験しています)
このブログでは、一人称を「私」として、とりわけ、(制作会社ではなく)事業会社のインハウスのWEBディレクターに役立つ情報を発信していくつもりです。
細かい目的や動機は、他にも色々ありますし、やっていくうちに、変わっていきそうです。
私が働いているECサイトは、日本では名の知れたサイトです。
けれど、読者獲得のために、「ああ、あのECサイトで働いているんだ。じゃあ読んでみよう」と思ってもらうことを目的に、どのサイトなのかほのめかすようなことは控えたいと思っています。
もとより、会社の内部事情なんぞを明らかにするつもりはないですが、なるべくリアルで実践的なことを書いていきたいので、後々、「社名明かしちゃったからこれは書けないなあ」といった制約になってしまっては本末転倒です。
最初から長いとうんざりされてしまいそうです。
(未来の)読者のみなさんが知りたいのは、私のことではなく、WEBディレクションに関わる有益な情報だと思いますので、次の投稿から、楽しみにしていてください。